常務取締役 技術部長坂元千昭Chiaki Sakamoto

Work

「1日でも早く」という使命感
今から21年前、平成6年に施工した国土交通省発注の「中崎地区災害復旧工事」。前年の台風により被災した国道220号沿いで高さ100mの法面復旧工事を担当しました。当時「熱中症」という言葉はまだなかったように思いますが、酷暑の中での人力作業でした。生活道路の早期復旧を願う地域住民の声は大きく、「1日でも早く」という使命感に燃えて、従業員全員で一丸となってやりあげたことを今でも鮮明に覚えています。その時の感覚は、今思えば私に技術者としてバイタリティを与えてくれたような気がします。後に、国土交通省(旧建設省)の表彰を頂いたことで、益々印象深い工事となりました。
魅力はスケールの大きさ、しかし「現場は生き物」
建設業の魅力は、何と言っても「スケールの大きさ」。宮崎観光の父、岩切章太郎氏の言葉に「大地に絵を描く」とありますが、それに匹敵するくらい出来上がった作品に誇りを持つことのできる職業だと思います。
プロジェクトによっては、会社から「億」単位の信頼を預かって進める工事もあります。会社の期待はもちろん、発注者、地域住民からの期待も受ける地域になくてはならない仕事なので、重みもやりがいも大きいと感じています。
「現場は生き物」といわれるように、綿密な計画を立ててもその通りに行かないことの方が多いのも特徴で、あらゆる変化に対応するのは今でも難しいと感じます。しかし、それらをクリアできた時の達成感は最高ですね。
技術者に求められる「先を読む力」
これまでの長い技術者人生において、経験したことのない工法を採用したり、特殊な材料を使ってみたり、様々なことにチャレンジさせてもらいました。もちろん、すごく成果のでたものもありましたが、数々の失敗も経験してきました。
それらの経験から、私が技術者として最も鍛えられたと感じるのは、「先を読む力」でしょうか。工事を進める上で重要なポイントや工程の先読みができるようになり、予測と対策を講じながら現場のマネジメントができるようになりました。常に工事に対して正面から向かい合ってきたことが、自分を育ててくれたと思っています。

Key Word

《信》

何もないところに、設計書と図面からものを創り上げるのが我々建設業の仕事です。自分自身が「信念」を持つことで仕事に方向性が生まれ、共に創り上げるスタッフそれぞれが「信頼」し合うことで良い現場が完成すると信じています。そして、お客様、スタッフのみんなから「信頼」される技術者を目指したいと思っています。

Objective

今後の目標…

一人の技術者として、今後取り組まなければならない私のテーマは、これまで経験・習得してきた技術を少しでも多く後輩に、できるだけ短期間に伝承していくことです。
以前の建設業は「見よう見まね」で長い時間かけて技術の習得を図るのが標準でしたが、これからはもう少しスピード感をもって後輩を育てていくことが重要だと思っています。

Advice

建設業を目指す皆さんへ

建設業を取り巻く環境は、時代も技術も工事現場も刻々と変化してきています。
土木の仕事において、過去の経験は重要で、経験を積むことで自信にもつながります。ただ、とらわれすぎることなく、新たな試みにも積極的に挑戦してみて下さい。すると、建設業の醍醐味でもある「達成感」「充実感」がまたちがったものになるかもしれません。

Off

休日の過ごし方…

私には、妻と娘が二人いますが、どちらも親元を離れ、学生生活を楽しんでいます。ですから、今は妻と二人暮らしです。最近は、どこにも連れて行っていないので、二人で旅行でもいこうかなと考えています。マイブームは、韓国の歴史ドラマを見ることです。「トンイ」はおすすめです。

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