工事主任蛯原幸則Yukinori Ebihara

Work

「やらなければ・・・」という責任感が湧いてきた瞬間
私が土木施工管理技士の資格を取得して初めて現場代理人として担当した工事は、林野庁発注の砂防堰堤を設置する治山工事。今まで先輩の下で日々学んできたことがうまく発揮できるか、毎日がとても不安でした。しかし、型枠組立て、生コン打設に追われる作業の中で、職人さん達のサポートもあり、いつしか自分の中に「やらなければ・・・」という責任感が湧いてきたのを覚えています。現場代理人を全うすることに無我夢中だった6カ月、その半年後、その工事が表彰を受賞しました。「新人賞」と呼ぶにはできすぎかもしれませんが、この受賞が技術者として大きな自信につながったと思っています。
追いかけた背中が教えてくれた「段取り」の重要性
幼少の頃、永野建設に勤務する父親の現場に弁当持って遊びに行き、川で泳いだり、えびをとったりして遊んだ記憶があります。高校卒業後数年経った頃、心の片隅に建設業で働きたい思いがあった私は、親の薦めもあって永野建設で働くことになりました。もちろん、入社当時は何の知識もなかったので、父と一緒に作業をし、時には怒られ、毎日が勉強でした。父は、型枠大工でありながら現場指揮し、「段取りから施工まで」いつも現場の中心にいました。段取りが悪いと良い工事はできません。
自分が現場を指揮する立場になった今、段取りの重要性が手に取るようにわかります。先々の問題点を予測し、事前に対策を講じて工事がスムーズに進んだときは、すごく快感です。その瞬間「土木っておもしろい!」って思います。
最高の褒め言葉を糧に・・・
平成25年に私の担当した治山工事で「林野庁長官表彰」を受賞することができました。受賞もうれしかったのですが、完成検査の時、担当技官に「僕も長年いろんな治山工事を見てきたけど、この堰堤は3本の指に入るね。」と言ってもらいました。この言葉は、今でも私の「宝物」です。

Key Word

《助》

時には自分が助け、時には人から助けてもらいながら成長していく・・・それが仕事だと思います。今まで様々な工事現場に従事してきましたが、実際は助けてもらったことの方が圧倒的に多いかもしれません。でも、「いつかは自分が・・・」という気持ちを持ち続けることで、仲間と自然な協力関係ができあがると思っています。

Objective

今後の目標…

私は、これまで林野庁発注の工事を中心に経験してきました。今後はさらに自分のスキルを磨き、どの発注機関でも通用する技術者になるのが目標です。工事現場ではやろうとしたことがいつもうまくいくとは限りませんが、これからも失敗を恐れず、前向きにチャレンジしていこうと思います。

Advice

建設業を目指す皆さんへ

私が土木工事を進める上で一番意識していることは、「自分なりの完成イメージを頭に描く」ことです。共に従事する仲間と汗を流し、日々確実に進んでいく現場を見ながら施工を進め、完成を迎える。そして自分のイメージが形になったとき、何とも言えない「達成感」がありますね。 どんな工事でも同じ工事は2つとない。創る構造物は同じでも、天候、気温などの現場条件の違いから同じ工事は二つとないのが建設業。ただ初めからうまくはいかないので、目の前の課題を一つ一つクリアしながら、いろんな経験を積み重ねることが大事だと思います。

Off

休日の過ごし方…

私が担当する現場は山間部が多いのですが、うちの子供たちも屋外で遊ぶのが好きなので、カブトムシをとったり、川や海に行って一緒に遊んでいる時間は「最高の息抜き」です。1日1日成長する子供を見るのは楽しみですが、成長して大きくなるのはさびしい気もしますね。

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